レオパレス施工不良問題「当時の社長の指示あった」
レオパレスの施工不良問題について、
メディアで発覚した去年の5月頃にも、界壁がなかった事に
非常に驚いたのだが、
3月19日のニュースで「当時の社長の指示があった」ことに
さらに驚いた。
これを聞いて、社長の権力とは、法律をも凌駕できることがあるのかと驚きである。
今回発覚したことで、法的にどこまで責任を問うことができるのかが
非常に興味がある。
建設業界は簡単に説明すると販売会社、設計会社、施工会社、下請け会社という
組織になっていると思う。
レオパレスの場合は
販売(営業)、設計、施工まで同じ会社で運営しているという点が、
このような施工不良が起きても、公になかなかならなかった点もある。
しかしながら、いくら社長の指示といっても、役所に提出している図面と
全く違う建物が施工されている時点で建築士などの資格を持っている設計士や
建築施工管理技士がいるはずなのに、このようなことになってしまうことは
ある意味組織力は凄いと思ってしまう。
今回の件は、社長の指示があったことが明らかになったのだが、
レオパレス側の中間報告の会見によると
「違法性を感じていなかった」というフレーズで逃げ切りを
図っているように聞こえる。
役所に法律に基づいて設計された建物を建築確認の申請を
行って、建築確認許可を得てから初めて施工できるので、
今回の件を「違法性を感じていなかった」と言えるのはなかなか凄いことだと感じる。
例えば、人を無差別で殺した人や、強盗を行った人、強姦した人などが、罪を犯した後に「違法性を感じていなかった」と言っているような事ではないだろうか。
今回、社長の指示があったことが分かり、組織的には、レオパレスの設計・施工に携わった人は内部事情を知っているはずである。
現場の人は、上司の指示には逆らうのは難しいと思うので、
組織的に施工不良となったのは、社長の指示では仕方がないのだろうか。
これだけの件数の施工不良が行われたとなれば、
レオパレスに在籍していた、建築士、施工管理技士の資格を持っている人の
責任はどこまで追求されるのか、今後の進捗が非常に気になる。
2005年に問題となった姉歯建築士のような重大な問題ではないかなと思う。
これまでも、レオパレスは遮音性が低いなどとよく言われていたが、
実際に壁が無いことや、せっこうボードも2重張りが1枚になっていたことなど
噂かと思っていたことが本当に施工不良で引き起っていたと考えると
入居者の意見は信憑性が高かったということだと思う。